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戦国XML~其の一 陣形~

2006年03月01日作成 

旗

永井紀章

さて、今回は戦で勝つための「陣形」について論じてみたい。
「陣形」は今日にも存在する。現代のプログラマー武将は会社に着くや否や、マシン・資料・飲み物などを様々な「陣形」で机の上に配置し、戦(仕事)にかかるのである。だが、「戦国XML」たるもの、快適なオフィスライフ・おしゃれなレイアウトなどは扱わない。扱うのは、まさに現代の戦国乱世、徹夜作業が続く「死のプロジェクト」についてである。そんな時、わずかな隙に睡眠を補充しなくてはならない。いかなる「陣形」で見事睡眠を取るか、それこそ今回のテーマである。以下にその幾つかを紹介する。

1)机前懸かりの陣形

デスクに向かいプログラミングしたままの姿勢、手はキーボード・マウスを離れず、微動だにしない状態での睡眠。これこそ立派な武将の取る睡眠だろう。時々腕がピクッと動くと、スクリーンセーバーからも脱出!Messengerにも再サインイン!である。また武田信玄が死の間際まで夢の中で上洛を目指し続けたように、夢の中でプログラム完成へと進み続けるかもしれない。もちろん目覚めれば何事も無かったかのように作業を続ける。ただし、下手に意識もうろうのまま間違った操作やプログラムをしないように注意が必要である。恐れを知らない猛将タイプ向けの陣形であろう。

2)椅子倒しの陣形

椅子にリクライニング機能が付いているなら、背もたれをちょっと倒して寄りかかる。だが油断大敵。極度の疲労下ではあっという間に眠りに落ちてしまうので気を付けるべき。徳川家康が武田信玄相手に大敗した時に、家康側の兵士たちが全て敵に向かって倒れていたので、武田軍も「さすがは」と感心したらしい。だがパソコンから遠ざかって仰向けに寝ていたのでは賞賛は得られない。とはいえ、いざ疲労困憊の時にはそうも言ってはいられない。椅子の上部で首を支えると安定もするし、椅子の高さを通常より下げると足が伸ばせて効果的に休める。形式よりも実を取る頭脳派タイプにふさわしい陣形と言えよう。

3)椅子連環の陣形

複数の椅子を繋ぎ平らな地をそこに生成して体を横たえる陣形。2の椅子倒しがまだ椅子を起こせばプログラムにかかれる戦闘意欲を残しているのに対し、この陣形を取ってしまえば簡単には戻れない。完全に睡眠オンリーの陣形である。仕事は仕事、一旦休むなら完全に休む、と言う切り分け上手のタイプ向けだろう。だが体は横になると寝返りを打とうとするのだが、椅子の幅ではそれが出来ないため、意外と安眠が妨げられてしまうのだ。

4)ソファ陣形

3の陣形がまだ場所的に仕事への未練を残しているのに対し、完全に場所を移動して睡眠してしまう陣形である。しかも御本家のベットに匹敵する満足感をもたらしてくれる夢のソファ陣形。戦国時代、職業軍人の軍隊が半士半農1の軍隊に勝ったように、戦国のプロジェクトを生き残るのは意外と完全睡眠のこのタイプなのかもしれない。当然数が少ないので、大軍で徹夜する時には真っ先に奪取する必要あり。プロジェクト下克上2 を狙え。ただし快適過ぎて寝過ごしてしまい徹夜した意味が無くならない様に注意。
―以上、多様な「陣形」を駆使して戦国を生き残れ!


脚注
(1)通常、軍隊は農民を徴発したものだったので、種まきや刈り入れの時期は戦力がダウンしてしまった。豊臣秀吉は兵士と農民を分離し、職業軍人の軍隊を作って強くなり勝った。
(2)伝統的に最も寝やすい場所は本来リーダーや先輩が使うものだったが、部下や後輩がそれを奪ってしまう事



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