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漢字のススメ~中国語に訳されるパソコン用語

2007年08月01日作成 

池田麻子

日本語で外来語を表現

ある外来語を、日本語に訳そうというキャンペーンで応募された日本語を紹介します。皆さんも、一体何と言う外来語を訳したのか考えてみて下さい。
「変幻実在」「接点過剰社会」「どこでもドア」「ゆめきたす」。
ちなみに中国語では「泛在」(浮かんでる)もしくは「無所不在」(ない場所はどこにもない)と表現されています。実はこれは「ユビキタス」を訳したものです。
「ユビキタス」はラテン語の"Ubique"の「いつでも、どこでも、いたるところに遍在する」という意味が元になっています。
特に、IT関連では、コンピュータなどの普及によって、より身近に情報などを取り入れることができ、人間の生活が非常に便利になった事を表して使われるようになった言葉と言えます。
「ゆめきたす」は発音も「ユビキタス」と似ていて語呂がよく、とてもよく考えられていますね。
冒頭、「どこでもドア」が出てきたので、ここで一時期とても話題に上ったIT関係の会社をここで紹介しましょう。
「活力門」(フォリィメン)
活力→live、門→door。これは「ライブドア」を中国語表記したものです。漢字の意味で表現されていますが、さらに面白いことに「活力門」を声に出して読んでみましょう。フォリィメン→フォリィエモン→ホリエモン。前社長のあだ名を意図して会社名を訳したかどうかは定かではありませんが、意味と発音の両方で「ライブドア」にピッタリくる名前である事に驚きます。

携帯電話の話

携帯電話は、ユビキタス社会の象徴とも言えるでしょう。いつでも、どこでも、誰でも、通信や情報をやり取りすることが可能です。
携帯電話は中国語で「手机」と書きます。「机」は日本語の「機」と同じ意味ですので、手の中に収まる機械といった意味合いになります。
PHSはというと「小霊通」(シャオリントン)と呼ばれています。「小霊通」とは「小霊通漫遊未来」(未来を漫遊する小霊通)という漫画の主人公「小霊通」から取られています。「小霊通漫遊未来」は「鉄臂阿童木」(鉄腕アトム)と同じような科学を愛する精神のSFアニメだったのです。そのため中国人は「小霊通」という愛称としてPHSの名前を付けた訳です。
携帯会社の中国語表記をご紹介します。「多科莫(ドゥォクゥモォ)」、「軟件銀行」もしくは「軟銀」 、「凱迪迪愛(カァイディーディーアイ)」、「諾基亜(ヌゥオジーア)」。「NTTドコモ」、「ソフトバンク」、「KDDI」、「ノキア」です。音から名前をつけているものもあれば、漢字の意味合で表現しているものもあります。
携帯電話は電話やメールだけでなく、インターネットをしたり、音楽を聴いたり、ゲームをすることも出来ます。
最近、「モバゲータウン」というTVCMを目にします。ユーザ同士がチャットしたり、日記や掲示板があったり、無料でゲームを楽しめる、携帯専用のソーシャルネットワーキング・サービス(SNS)です。この「モバゲータウン」をベースとした無料の携帯SNSサービスを中国向けに開始したようです。名前は「加加城」“いろんなコンテンツやユーザが続々集まる町”という意味合いが込められた名称です。無料ゲームの展開はまだのようですが、中国ユーザ向けにショート・メッセージング・サービス(SMS)などが利用できるとの事です。

「ゆめきたす」

数年前に海外に留学していた人は家族との連絡にかなりの電話代をかけたという話を聞きます。
今では、メッセンジャーやSkypeなどを使って無料で、顔を見ながら会話することができます。遠くにいても、まるですぐ近くに居るかのように会話できるとは、まさに「ゆめきたす」と言えるかも知れません。今ではゆめのような事も数年後、実現するそんな可能性があるのです。
総人口13億と言われる中国はIT関係における、あらゆる分野で、ユーザ獲得や普及の面で将来性があると言えるでしょう。



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