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SGMLは、下記のような経緯で1986年にISO(国際標準化機構)の国際規格になりました。
1969年
|
IBMがGML(Gegeralized Markup Languege)を開発 |
1986年
|
GMLを発展させ、SGMLとしてISO規格(8879)となる |
1990年
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産省がSGML懇談会を発足 |
1992年
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JIS 規格 (JISX-4151) となる |
その後政府関連機関や、大量の文書を構造化し管理する必要のある情報出版分野、研究機関等の特定の業界で採用されています。SGMLにはすばらしい将来性がありながら、十分普及するには至りませんでした。今やXML人口の方が多くなってしまっています。それは、Web上でSGMLを使用するには以下のような問題点があったからです。
一方、SGMLの普及が滞っている間に、World Wide Webが開発されて普及するのに伴い、SGMLを参考にしてHTML(Hypertext Markup Language) が開発されました。HTMLは、Webページを記述する簡単で使いやすい言語であり、あっと言う間に世界共通のWeb記述言語となりました。しかし、HTMLはスタイルを中心とした言語であり、タグが固定的であるため、Webの普及に伴っていろいろな問題が認識されるようになりました。
そこで、SGMLをスリムにして不要な機能を削除し、Web上で使用するのに必要な機能を追加したXML (extensible Markup Language) が開発されました。つまり、XMLのもともとの目的は、SGML(Standard Markup Language) をWeb上で使用できるようにすることでした。SGMLの不要な機能を削除してWebに必要な機能を加えたものがXMLであり、SGMLの基本的な思想を受け継いでいると言えます。
SGMLとXMLは基本的に同じ思想を持っており、タグの拡張性に優れています。一方、スタイル指定機能やリンク指定機能が充実しており、処理が容易であり、インターネット対応であるという点においてXMLはSGMLよりも優れていると言えるでしょう。
SGMLの制定後15年の経緯を見ると、欧米では広く普及しましたが、日本では比較的限られた分野で活用されてきました。しかし、今なおSGMLの必要性は変わっていません。SGMLも、XMLも、HTMLも、それぞれが必要とされる分野で使い分けられ、共存してゆくことでしょう。詳細については、楽しく学べる麻布メディア研究会編著「SGMLのかきかた」(ご注文先)をご覧下さい。