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ビギナーズコーナー:HTMLからXHTMLへ (3)

2001年10月05日作成 

(株)日本ユニテック 榎本 実幸

XHTML1.0以降の仕様_XHTML1.1とXHTML Basic

XHTML1.0の後、XHTMLは「XHTML1.1」と「XHTML Basic」という2つの仕様に分かれました。XHTML1.1はXHTML1.0の後継規格です。一方、XHTML Basicは携帯端末用のHTML仕様です。

XHTML1.1は、従来どおり、PCレベルの処理能力をもつ環境での表示を想定しています。XHTML1.1は、テキストやリンク、表組み、スタイルシートの適用、フォームなどの機能を実現します。XHTML1.1は、多彩なWebドキュメント表現のためのフルセット仕様といえるでしょう。

XHTML Basicは、PCほどの処理能力がないモバイル端末を想定した仕様です。モバイル端末の形態としては、携帯電話やPDA、さらには情報家電などが挙げられます。

モバイル端末でXHTML1.0全ての機能を実装するのは困難です。たとえば、携帯電話の場合、表示画面が小さい、入力ボタンの数が限られているなど、ハードウェア上の限界があります。そのため、携帯電話で表示するコンテンツには、フレームやイメージマップなどは使用できません。

今後、モバイル端末の多様化が進んでいくことを考えると、モバイル端末用の標準仕様が必要です。それで、高機能化していくPCを想定したHTML仕様とは別に、モバイル端末用の標準仕様が作られました。それがXHTML Basicです。

XHTML Basicは、共通で必要な基本機能だけをまとめた、HTMLミニマムセットです。XHTML1.0と比べ、フレームなどの機能がはずされてるため、モバイル端末でも実装しやすくなっています。

これまで、携帯電話用のコンテンツ仕様は、cHTMLやWMLなど、機種(キャリア)ごとに仕様が異なり、互換性がありませんでした。このため、すべての携帯端末に同じサービスを提供する場合、キャリアごとに異なるデータを用意しなければならず、開発やメンテナンスが大変でした。

しかし、WAP Forum(携帯電話メーカーの業界団体で標準仕様の検討を行っている)が今後、XHTML Basicを採用、XHTML Basicをベースに必要な機能を拡張する方針を発表しました。これまで決定的な標準仕様がなかった携帯電話用コンテンツでしたが、XHTML Basic採用により、標準化の方向性が定まったと言えます。

XHTMLは、単にHTMLをXMLに直して終わったわけではありません。 XHTML1.0以後、増加するモバイル端末への対応、さらにモジュール化による拡張性向上などを取り入れ、XHTML1.1、XHTML Basicへとバージョンアップしています。この進展は、XMLを利用した標準化の拡大とともに、今後も続いていくことでしょう。





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