ホーム > X-Plus > XML Square >  スタンダーズ

この記事を送る はてなブックマークに追加する BuzzurlにブックマークBuzzurlにブックマーク Yahoo!ブックマークに登録
テキストリンクコードを取得する

スタンダーズコーナー:OASIS規格解説 「WSS」

2004年05月20日作成 

OASIS規格解説
WSS (Web Services Security)
   

(株)日本ユニテック
青木 秀起

Web Services Security: SOAP Message Security 1.0 (WS-Security 2004)(以下、WSS)とは、XML署名やXML暗号などの既存のセキュリティ技術をSOAPメッセージのヘッダ部分に組み込む方法を規定するもので、2004年4月にOASIS標準として承認されました。 (http://www.oasis-open.org/committees/download.php/6367/oasis-200401-wss-soap-message-security-1.0.pdf)

WSSの機能

WSSは、バラバラだったセキュリティ技術を統合する、"Webサービス・セキュリティ技術の要"となる仕様です。

WSSは、SOAPヘッダに5つの機能を組み込むことができます。

    図1 WSSは共通のセキュリティ基盤を提供する


図2 WSSの機能


・ XML署名:アルゴリズムはXML署名の仕様書に従う。
・ XML暗号:アルゴリズムはXML暗号の仕様書に従う。
・ セキュリティトークン:認証情報や認可情報のこと。以下の3つに分類される。

    ○ ユーザ名トークン:ユーザ名とパスワード
    ○ バイナリセキュリティトークン:X.509証明書、Kerberosチケット、非XMLフォーマット
    ○ XMLトークン:SAML、XrML(著作権管理仕様)、XCBF(バイオメトリクス認証)などのXMLプロファイル

・ セキュリティタイムスタンプ:メッセージの作成日時と期限切れ日時を指定する。
・ エラー処理:メッセージ受信に失敗したとき、エラーに関する情報をメッセージ送信者に通知する。SOAP Faultを使用して通知する。

まとめ

「WebSphere Application Server」(IBM)や「Web Services Enhancements for Microsoft .NET (WSE)」(Microsoft)を始め、実装が進んでいます。Webサービス・セキュリティ技術を統合するWSSの仕様が確定した意義は大きいと言えるでしょう。




関連サービス

標準化仕様の動向調査
最新動向を伝えるDXメールニュース (無料)



この記事と関連の高い記事

関連キーワード:XML関連規格




ページトップへ戻る