デベロッパーズコーナー：エンジニアのためのXMLスキーマ講座 Ｉ（6）

エンジニアのためのXMLスキーマ講座
第1回：XMLにおけるスキーマとは何か

XML Schemaはその名が示しているとおり、複数存在するXMLのスキーマ表現方法の標準を目指しW3CのXML Schema Working Groupにより審議されている仕様です。2000年11月現在、W3CはXML SchemaをCandidate Recommendationとして公開しています。

次に挙げるのはXML Schemaの例です。

XML ShemaはXMLの「構造」についてまとめられた"XML Schema Part1:Structures"とXMLの「データ型」についてまとめられた"XML Schema Part2:DataTypes"に分けられて公開されています。また、一般の人がこれらについて理解できるような内容がまとめられた"XML Schema Part0:Primer"も公開されています。しかしながら、現段階ではいずれも勧告にはいたっていませんので、ある程度形が変わる可能性があります。

XML SchemaはDTDの持つ問題の多くを解決することができています。例えば、XML SchemaはXMLと同じ記法で書くことができます。また、豊富に用意されたデータ型を用いる事ができることもXML Schemaの大きなトピックです。

XML Schemaをめぐる動きも大きくなっています。例えばSOAP（HTTPでXMLによるRPC（Remote Procedure Call）の手段として提案されている）には「XML Schema仕様を活用する」と明言されています。Microsoftは「Internet Explorer 5 は XML スキーマのテクニカルプレビューリリースをサポートしています」と述べています（ただし、IE5で実装されているXML SchemaはXML-Data NoteとDCDに基づいたものでW3Cのものとは厳密には異なっている）。

またApache XML ProjectのXMLパーサーXerces-Javaの最新版（http://xml.apache.org/xerces-j/index.html）もXML Schemaをサポートしています。

このように考えると、将来的にはさらに多くのXMLプロセッサがXML Schemaに対応すると見られ、XML Schemaが標準的な仕様になる可能性もあるといえます。

関連サービス