デベロッパーズコーナー：DOMプログラミング講座 Ｉ（4）

もうひとつ、DOMに関連して重要な考え方があります。それは「バインディング」と呼ばれるものです。

バインディングとは特定の言語による実装とDOMの仕様を結びつけるルールのようなものです。W3CではJavaとECMAScriptに関して標準的なバインディングを定めています。

ですから、必ずしもXMLパーサはDOMの仕様で定義されているAPIそのままを提供するわけではありません。例えばDOMLevel2の仕様書ではNodeクラスに「nodeName（ノードの名前を表す）」というプロパティがあります。しかしJava言語バインディングにはnodeNameというプロパティは存在しません。Java言語バインディングを実装したXMLパーサーはその代わりにノードの名前を取得するgetNodeName()/setNodeName()というメソッドを実装します。Java言語バインディングでは，こういったプロパティは，get()/set()関数の対として実装されます。

標準のJava言語バインディングを実装したXMLパーサーから、別の標準Java言語バインディングを実装したXMLパーサーに移行する場合、ユーザーは同じソースコードを使用することができます。

XMLパーサー（もしくはXMLプロセッサ）はXML文書を処理するための全般的なアプリケーションです。DOMはXMLパーサーの一部として実装されます。XMLパーサーは他にもSAX（Simple API for XML）の実装や妥当性検証エンジン、XSLT処理エンジンなどのコンポーネントも含んでいる場合があります。

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